Stories成績アップ体験談
具体と抽象。【思考力を高め、本質を捉えるためのトレーニング】
~自分が変わる。人生が変わる。~
みなさま、こんにちは!
あすか個別指導学院です。
人と関わっているなかで、この人頭良いなぁ。と感じたり、
思考力があるなぁ。いつも本質を捉えているなぁ。という人。周りにいると思います。
頭が良い人。というのは、知識の情報量(底辺)と抽象度(高さ)。ここの三角形が大きい人のことを言うそうです。
そういった人たちが無意識に行っていること。
それは、「具体と抽象の往復」です。
今回は、「具体⇄抽象トレーニング」という本から内容を抜粋させていただきます。
かなり感銘を受けたので今回のブログは長くなりますが、なるべく分かりやすくまとめていきます。
そもそも、「具体」と「抽象」の意味から話をしていきましょう。
ここはそのままですが、
具体・・・詳しい
抽象・・・ザックリおおまかに
と一旦定義させていただきます。
詳しく言うと・・から始める内容は具体的ですし、
ザックリ言うと・・から始まる内容は抽象的なものです。
例えば、チャーハン。
これを抽象化していくと、中華料理。料理。食べ物。と、どんどん抽象化をすることができます。
チャーハンという単語は中華料理から比べると具体的ですよね。
他にも、昆虫。
昆虫という言葉は、例えばクワガタよりは抽象的。
昆虫を具体化していくと、クワガタになったりします。
ここまでは、かなり単純ですよね。
では、次は実際の生活に置き換えて具体と抽象を考えてみましょう。
仮に、友達から勉強を教えて!とお願いされたとします。
抽象的にお願いされた場合。
「数学いつも点数低くて点数上げたいし、なんか良い感じに教えて!」
こんな感じでしょうか。
次に、具体的にお願いされた場合。
「数学の連立方程式の代入法でいつも計算ミスをしてしまうんだけど、なんでいつも符号が違った答えになるか分からないから、代入法のやり方を教えてほしい」
この2つのお願いの仕方を比べたとき、どっちが教える側からしたらありがたいでしょうか。
おそらく、多くの方が具体的にお願いされた方が嬉しいかと思います。
実際に、多くの方が具体的な指示。詳細な依頼を好みますし、
逆に、抽象的なこと。
物事を、抽象的に捉えることが苦手だったりします。
ですが、ここが本当に大切なポイント。
具体と抽象は、どちらが良い!とかではなく、どちらにもメリットデメリットが存在します。
具体のメリットは、ミスが減ることです。
指示された側、お願いされた側は言われた通りのことをそのまま行えば良いので、大失敗はなくなります。
その一方で、具体のデメリットは、自由度がなくなります。
これ、結構塾でもよくある場面なのですが、
例えば自習中。
数学の質問をしてくれたとします。
多くの生徒さまが、「この問題教えて」と質問をしてくれます。
これは、そこそこ具体的ですよね。
例えば、連立方程式の代入法だったとします。
もちろんその問題の解説はさせていただきますし、その問題は聞いて解けるようになるかもしれません。
ですが、もしかしたら問題点はその問題が分からないではなく、そもそも1次方程式の移項が苦手だったかもしれない。両辺を逆数でかけることが苦手だったかもしれない。
その聞いてくれた問題では顕在化しなかった問題点が、別にあるケース。これ、実は結構多くあります。
なので、私もなるべく「聞いてくれたその問題だけの解説」ではなく、「こういったケースでの解き方」といった、類題にも対応できるよう解説するよう努めてはいます。
ただ、質問が具体的だと自由度が少なく、こういった問題に気づけないケースもあったりするので、
実は点数を上げるためには、抽象的な質問の方がプロから見るとありがたかったりする場面もある。ということです。
だからこそ、ケースバイケース。
どちらも使いこなせた方が良く、どちらかに偏りすぎることがNGなのですが、多くの方が残念ながら偏りがちとのことです。
具体に偏っている人の傾向としてあるのが、
・具体的に言われたことしかやらない
・自分なりに応用しようとしない
・新しいチャレンジをするにしても、具体的に見て同じような成功例が無いとチャレンジできない
とのことで、
抽象に偏っている人の傾向としてあるのが、
・理想論ばかり語る(ベストを尽くします、徹底的に強化しますなど)
・具体的に何をするか分からないようなセリフを多く語る
とのことです。
確かにこう見ると、どちらかに偏りすぎるのは良くなさそうですね。
だからこそ、具体と抽象を往復し、”最適な抽象度を考える”ことが大切になっていきます。
ここを繰り返しトレーニングすると、冒頭でお話した三角形の、高さ。
抽象化する力が上がるので、どんな人とも円滑にコミュニケーションがとれたりします。
説明することがうまい人は、ここの往復は必ずやっていると思います。
逆に、情報量だけ集めて先ほどの三角形の底辺が伸びたとしても、抽象化の力が弱ければ、ただ知識があって行動できていない人。
いわゆる、「意識だけ高い系」になってしまいます。
なので、底辺と高さ。どちらも伸ばしていくことが、思考力を高め、一般的に言われる「頭の良い人」に近づけるのだと思います。
ここで、実際に具体と抽象の往復のトレーニングを行ってみるのですが、その際の注意点だけ1つ。お伝えさせていただきます。
それは、「他人ばかり抽象化しない」ことです。
多くの人は、自分のことばかり具体的に捉え、他人のことは抽象的にざっくりまとめがちです。
分かりやすい例で言うと、
「海外の人たちは大体こうだ」
みたいなことを、言ってしまった場合です。
これ、とんでもなく抽象化して話してしまっていますよね。
逆に海外の人から、「あなた達アジア人ってこういうところあるよね」と言われてしまうと、めっちゃ気になってしまいます。
「全然違います!アジアでも中国と韓国と日本でも全然違うし、日本でも関東と関西では・・・」
このように、
自分の立場に深く関係する話だと急に具体的に話してもらわないと気が済まなくなってしまう。
自分のことだけ具体的。他人のことは抽象的になってしまいがちです。ここは、気を付けて思考していきましょう。
具体的には、意見を伝えるとき。批判する時などに他人のことをまとめて抽象化して話をしてしまうとトラブルになりがちです。
ネットでもよく、「女性ってだいたいこうだよね」みたいな発言があったりすると、そこから口論になったりしがちですよね。ここは、気を付けていきましょう。
では、実際に具体と抽象の往復のトレーニング、練習問題をやってみましょう!
テーマとしては、【正反対のものを抽象化して、一緒だと表現する】です。
すこし分かりづらい表現ですが、実際に問題をやってみましょう。
問.
「成功」と「失敗」
この、完全に真反対な2つの言葉を抽象化を使うことによって、一緒だと表現してみましょう。
答え方としては、
成功と失敗は抽象化してみると○○という意味で一緒だ。
です。
これ、もういきなり答えを言ってしまいますので、考えたい方はここで一旦ストップいただければと思います。
答えは、
成功と失敗は抽象化してみると「行動した」という意味で一緒だ。
こう表現できます。
この、成功と失敗は最終的な結果は違ったにせよ、
何かアクションを起こしているからこそ起きた現象です。
成功も失敗も、行動の結果の一つ。とグループでまとめてしまうと意味合いは一緒になります。
他にも、愛や憎しみ。
5億円もっている人と、5億円の借金がある人。
このように、反対の意味を持つ言葉を抽象化して同じ意味にまとめる。というトレーニングです。
これを使いこなせるようになると、具体⇒抽象が出来るようになるので、ここが出来るようになったら
抽象⇒具体のトレーニングも行いましょう。
例えば、
昔と違って写真を撮ることが0円になったが、今後未来で0円になるものは何だろう。
のような問題があったとします。
まずは、具体的な写真0円から、抽象化して考えていきます。
なぜ写真が0円になったかというと、スマホができてテクノロジーが発展したからですよね。
この抽象化を、次は別の具体化へと落とし込んでいきます。
例えばテクノロジーの発展をスマホではなく、AIやメタバースなどの発展。といった抽象的な部分から具体的に落とし込んでいきます。
メタバースが発展していけば人間の生活のほとんどが仮想空間へと変わっていくかもしれない。そうすると、アバターでの生活がほとんどになっていき、実際に着る洋服は0円になる。
など、かなり突拍子のない答えではありますが、このように具体と抽象を往復していけば、あまり普通の人が思いつかないようなことが浮かんだり、逆に本質をつかめたりすることがあります。
つまり、思考力が鍛えられる。ということですね。
この具体と抽象の往復が使いこなせるようになれば、例えば学校の話し合いなどで、
「あれ?この話ってもっと具体化した話しないと先に進まなくない?」だったり、
「この問題って一旦抽象化して根本の仕組みで解決策考えないとこれから何回も同じこと起こってしまうよね」
など、本質を捉えることができようになると思います。
ぜひ、みなさまも日ごろから思考していただき思考力を鍛え、
学校のテスト勉強へも応用して取り組んでいきましょう!!
それでは、今日はこの辺りで☆