効果的な「褒め方」

授業中に生徒に対して、『褒める』ときにの方法に気を付けていることがあります。
それは、「褒める」際、『能力』と『努力』のどちらを中心にほめるのか、という事です。

こんな実験結果があります。

米スタンフォード大学の心理学教授であるキャロル・S・ドゥエック氏が、著書『「やればできる!」の研究(原題「Mindset」)』の中で、子供のほめ方に関する研究結果をもとに解説しています。

ドゥエック教授は、子どもを対象としたテストで「頭がいいから成績がよかった」と能力をほめたグループと、「がんばったから成績がよかった」と努力をほめたグループのその後の行動を観察しました。

すると、能力をほめたグループの子どもは新しい課題に消極的になったり、なかなか解けない難題に対して「楽しくない」「自分はできない」とあきらめてしまったりしたそうです。一方、努力をほめたグループは新しい課題にも積極的に取り組み、難問にも根気よくがんばる姿勢を見せ、最終的にいい成績を収めたといいます。

「あなたは高い能力の持ち主だ」という評価を受けると、人はその評価を下げることに恐怖心を持つようになります。すると、変化を恐れるようになり、間違いをしないよう守りに入って新しいチャレンジを避けるようになってしまうのです。

この研究結果を読んでからは、生徒に対して『努力』をしっかりと評価するようにしています。

その子の未来が、より明るい未来になるように指導していきたいと考えています。